歯科治療の材料は安心です

「環境ホルモン」をめぐる疑問にお答えします。

多摩川(東京)のコイのオスの身体の一部がメス化しているのが発見されたのに続き、 先月には同様の状態の貝も見つかっています。
アメリカからは、カモメの卵が少なくなった、メス同士のつがいが見られたなどの報告もあります。
人体への影響は精子の減少等、 いろいろな説が登場し、今にわかに「環境ホルモン」が注目をあつめています。

「環境ホルモン」とは生物や人のホルモンに影響があると指摘される化学物質のことです。
女性ホルモンのような働きをするものが多いのですが、逆に女性ホルモンや男性ホルモンの働きを阻害する例もあります。
環境庁などの発表では、ダイオキシン、ポリ塩化ビニールなど 約70種類の物質が該当するものとして挙げられました。
しかし具体的に人への影響が化学的に証明された例はほとんどなく、はっきりとした人体への影響は現在調査段階にあります。

歯科との関連は?

環境庁が発表した該当物質の中にビスフェノールAというものがあり、これが、歯科材料に含まれているという指摘があります。
歯科治療に使われているレジンやシーラントの原材料で あるBis-GMAの合成過程でビスフェノールAは使われますが、完成した歯科材料の中に成分 として含まれてはいないのです。
Bis-GMAは強アルカリ性、酸性、あるいは高熱下で分解 されない限り、ビスフェノールAに分解されることはありません。

アメリカ・日本の歯科医師会見解は「シロ」

アメリカの歯科医師会では、「現在市販されているコンポジットレジンおよび歯科用 シーラント材には通常の分析方法では、極一部の材料を除いて、ビスフェノールAの存在は確認されず、さらに例えビスフェノールAが認められたとしても、血液中に移行していないということから健康への障害は考えられないとする」との見解を発表しています。日本歯科医師会もその見解を支持しています。

ビスフェノ−ルA

ビスフェノ−ルAは歯科治療に使われるプラスチック(レジン)の成分であるBis-GMAを 合成する際の原材料として使われていますが、レジンの成分として使われることは通常 ありません。